
この子の困りごとは何だろう。どう関わり、どのような支援ができるか。そして、どうすれば笑顔になれるのか。
「きぃ先生と勉強する会」は、発達の凸凹を抱え、悩みを抱える子どもたちをサポートする支援者を対象に、勉強会を開催しています。
今回、勉強会を主催する北脇さんにお話を伺いました。
◎活動を始めたきっかけはなんですか?
もともと「のびのび子育て(親子ボランティア団体)」を立ち上げ、活動をしていました。その中で、発達障害、グレーゾーン、凸凹などの言葉は知っていましたが、多くの子どもたちと接する中でも、特に意識することなく過ごしていました。
メンバーの子どもたちも成長し、中学生くらいになった頃から、遊びだけでなく「勉強」について考える機会が徐々に増えてきました。その時に知ったのが、学習障害という「静かな困り事」の存在でした。
そのことについて学ぶ中で出会ったのが、「きぃ先生と勉強する会(以下、勉強する会)」の講師でもある柳下記子先生(以下、きぃ先生)です。
※きぃ先生は、公認心理師、特別支援教育士、東京都特別支援学校スクールカウンセラーであり、小金井市立の小・中学校全14校を巡回し、学習困難な子どもたちに関する相談、支援、指導を行っている、小金井市教育委員会の特別支援・学習支援員です。
きぃ先生は、子どもの気持ちを上手に引き出し、その気持ちを大切にしながら寄り添い、子ども自身が自分の「取扱説明書」を作っていけるように、そして自分で道を選べるように支援していました。
また、きぃ先生の説明はとても分かりやすく、話を聞きながら何度も「そういうことだったのか」と腑に落ちることが多々ありました。
こんな素晴らしい話を、もっと多くの支援者に聞いてもらいたい。そして、現場で活かしてもらい、その先にいる子どもたちに繋げて欲しい。そんな思いから、この会を立ち上げました。
今では月1~2回、勉強会を開催しています。
◎現在行っていることはどんなことですか?
勉強会では、支援者向けと保護者向けの会を行っています。
支援者向けには、「学習に苦手さを抱える子どもたちの学びを支える」「WISCの検査結果を読み解く」「困りごとを抱えているお子さんのケーススタディ」「凸凹と脳のつながりや感覚統合」など。
保護者向けには、「ひらがな入門」「お悩み相談Cafe」などを行っています。
講師はきぃ先生にお願いすることがほとんどですが、最近では、きよ先生(作業療法士)にもご協力いただき、勉強会の幅も少しずつ広がってきました。
嬉しいことに毎回満員御礼となり、参加された皆さんからも沢山の感謝の声をいただいています。本当に有難いことだと感じています。
ブログの活動報告には、参加された方の声なども掲載しているので、よかったら読んでみてください。
「きぃ先生と勉強する会」のブログはこちら
実はもう一つ、大切にしていることがあります。それは、地域の子育て支援団体の応援です。
勉強会の会場は、あえて地域の子育て支援団体の場所をお借りしています。
参加者には学校関係の支援者が多いため、地域でどんな活動が行われているのかを知るきっかけにもなればと思い、会場となる団体の活動紹介もしています。
そして、会場費やお茶菓子代が少しでもその団体の運営の足しになればいいな、という思いもあります。
◎これからやってみたいことや、伝えたいメッセージはありますか?
当初は、半年くらいの期間を想定して企画をスタートしました。
仕事をしながら、ボランティアとしてこの勉強会を運営しているので、決して負担が少ないわけではありません。
それでも、月1~2回の企画を続けてこられているのは、応援してくれる人たちがいるからです。
講師をしてくださる先生、参加してくださる支援者・保護者、そして特別な形で支援をしてくださっているご夫婦、本当に力強い仲間たちがいます。
皆さん、自分たちのためではなく、子どもたちのために真剣に向き合ってくれています。
その気持ちが伝わってくるからこそ、私もこの活動を続けていけるのだと思います。
「子どもたちのために、支援者(保護者)がパワーアップし、ハッピーな子どもたちを増やします!素敵な循環を一緒につくりましょう♪」
この気持ちを大切に、これからもみんなで学びながら、楽しんで続けていきたいと思います。
◎取材を終えて
「きい先生と勉強する会」は、柳下先生と代表の北脇さんの、子どもたちへの深い愛情と熱意により実現している活動だと感じました。
多忙な中、片道2時間かけて足を運び、幅広い知識と多くの経験に裏打ちされた貴重なお話を、毎回してくださる柳下先生。
事実と解釈を分けて考察し、行動の前後からその意味を仮説することなど、柳下先生が言語化してくださることで、大切な気づきが多々ありました。
時間があっという間で、「ずっと聞いていたい」「もっと理解したい」と思う勉強会です。
また、代表の北脇さんも、ご自身の仕事や家事、育児と多忙な中、企画、会場手配、チラシ作成、参加者募集、ブログでの報告など、会の運営を全て行っています。
会場も、子どもの居場所作りをする団体や地域に根差した場所などを選び、勉強会を開催するとともに、会場となる団体を応援することにもつながっています。さまざまなところに心を配る北脇さんのお人柄にも、改めて感じ入りました。
きぃ先生から支援者へ。そして支援者を通じて、多くの子どもたちへ。学びと成長を支えながら、笑顔のバトンが渡っていく。
そんな熱意ある素晴らしい活動を通じて、子どもたちの「できた」「やってみたい」というあふれる笑顔が増えますように。
私も微力ながら、我が子へいただいた支援と愛情を、いつか他の子どもたちへ還元し、バトンを繋いでいきたいと思います。
(2026年9月 こんちゃんママ 15歳女子、11歳男子)
◆基本データ◆
団体名 きぃ先生と勉強する会
開催日 不定期、月1~2回(ブログ要確認)
開催場所 東京都小金井市 きっかけ家、りんごっこハウス他
問合せ先 bennkyousurukai@gmail.com
ブログ https://ameblo.jp/bennkyousurukai/