幸せな家庭をもちたい。そう思って家族になりますが、様々な事情によりそうはいかない場合があります。
私は産後子どもとよい親子関係を築いていけるのだろうかと漠然とした不安でいっぱいでした。
産後に抱えていた私の不安は過去の育ってきた環境が影響するものでした。
どなたでもこれまで育ってきた中でトラウマとなる出来事や、心に傷があると思います。
今回は公認心理士・精神保健福祉士でトラウマケア、カウンセリングを行っている「おひさま心の保健室」の島田さんにお話を伺いました。
◎活動を始めたきっかけは?
活動を始めたきっかけは、当時小学2年生だった息子が不登校ぎみになり、働いていた職場への勤務が難しくなったためです。
しかし、それ以前に私自身の幼少期のトラウマや産後うつがありました。
生きづらさやメンタルヘルスについて、心理面と環境面の両方から相談できる場やトラウマケアが出来る社会資源に不足を感じ、「おひさま心の保健室」を始めました。
◎現在はどんな活動をしていますか?
現在はオンラインでの相談(トラウマケアのセラピー、カウンセリング、ソーシャルワーク相談)をメインで行っています。
また、お子様が参加できるイベントを不定期で開催したり、機能不全家族のもとで育ち生きづらさを抱えているママたちの自助グループをオンラインで開催しています。
ご興味のある方はメールにてお問い合わせください。
◎これからやってみたい事や、伝えたいメッセージはありますか?
ポリヴェーガル理論という自律神経の理論をもとに、トラウマで苦しんでいる方に心身両面のケアの大切さを伝えていきたいです。
また私自身、対話によって助けられた経験が多々あり、仲間とフィンランド発祥の対話方式であるオープン・ダイアローグの活動も行っておりました。
今後はお子様も参加できるような対話イベントや、対面での自助グループの活動を行っていきたいと考えています。
産後の女性は心身ともに不調になりやすい傾向にありますが、過去にトラウマのある方や心身の負担が大きい中で生きてきた方は不調になるリスクが高まります。
お母さんの不調はお母さん自身はもちろんお辛いですし、お子様やご家族へも影響があります。
過去に子どもだったご自身の傷を癒すことは、今の子どもたちの健やかな成長にもつながります。
これからも子育て中の方やお子様の心の健康のために活動を続けていきたいです。
また、市内の子育て団体と繋がって一緒に子ども向けのストレス講座やアートセラピーをやってみたいと思っています。
◎取材を終えて
初めて島田さんのトラウマケアを受けた時、涙が止まらなくなりました。
私が受けたトラウマケアはホログラフィートークというものでイメージを利用したトラウマケアです。
まず、今自分に起こっている問題を伝え、対話をしながらどんどん過去へと記憶を遡っていきます。
深いところにしまわれた記憶が蘇り幼児期まで遡った時、現在に影響を及ぼしている1番最初の場面が思い出されました。
その時両親にどうして欲しかったのか、その時の記憶が今の問題にどう影響を及ぼしているのか理解できました。
約1時間半のトラウマケアでしたが、40年以上の記憶を遡りあっという間に感じました。
またポリヴェーガル理論を教えていただき、心身の状況が客観視できるようになりました。
心身のバランスが崩れそうと感じた時に客観視する事で、パターン化された思考の癖に気付き少しずつ変えていけるようになってきたと感じています。
家族はみんなでバランスをとって生きています。
自分自身が安定して幸せを感じられる事が子どもにとっても良い環境であり、より良い家族を作っていくことに繋がると思います。
(2025年1月 はけのいえのお母さん 小3女児、4歳男女双子)
◆基本データ◆
団体名 おひさま心の保健室
電話 070-9053-8996
メール ohisamakokoro556@gmail.com
受付時間 水・金・土曜日 10:00-15:00
HP:https://ohisamakokoro.com/
Instagram http://www.instagram.com/kokorono_koganei