私たちが暮らしている地域には、さまざまな人達が暮らしています。
高齢者や障がいのある人など、いろいろな特性を持っている方々が、私たちと同じ地域の中で、どのような生活を送られているのか。
今回は、障がいを持つお子さんの幸せを願い、様々な活動をされている親御さん達について、「小金井市手をつなぐ親の会」の会長、畑さんにお話を伺いました。
◎「小金井市手をつなぐ親の会」について、お聞かせください
「小金井市手をつなぐ親の会」は、知的障害のある子どもたちの幸せを願う親たちによって、1966年に設立されました。
知的障害のあるお子さんを持つ親たちを主な構成員として、親たちが自分の体験を語り、互いにアドバイスし、励まし合いながら交流する自助グループです。
手をつなぐ親の会は、小金井市にまだ何もなかった時代に「障害者に教育を」と先輩方が活動を続け、色々なものをつくってきたという歴史があります。
・小金井特別支援学校の誘致
・旧ピノキオ幼稚園(現在の小金井市児童発達支援センターきらり)
・青年学級『みんなの会』(余暇活動の場、生涯学習の場) など
また、小金井市障害者福祉センターは、「障害種別を超えて、みんなで一緒になった基幹センターをつくってほしい」と親の会・学識経験者・市議会議員などが一緒になって、小金井市に訴えた結果設立されました。
その様々な活動に対し、先輩方に「すごいですね」と言うと、「だって何もなかったんだもん」とおっしゃいます。
先輩方が築いてきた歴史を引き継ぎながら、その後設立した『さくら作業所』は、現在では『社会福祉法人 小金井さくら会』という頼もしい存在になっており、親の会を「活動体」、小金井さくら会を「事業体」と位置付け、車の両輪として支え合う関係にあります。
これからも親の会は、小金井さくら会を支援するとともに、障がい児・者の幸せを願い、地域の方々の協力のもと活動を続けてまいります。
◎現在はどんな活動をしていますか?
年間を通して、バスハイクやクリスマス会など、様々な活動をしています。
「うちの子、もしかしたら・・・」
学齢や就学前のお子様をもつお母さんは、この先どうなるのか?見えない方も多く、我が子の障害が重いのかも分からないなど、その悩みはとても深いです。ここで頑張りすぎてしまい、お母さんがつぶれてしまうケースも見てきています。
「ひとりで悩まず、仲間がいるよ!」
自助グループとは、同じ問題や悩みを抱えた人たちが、仲間と体験を共有したり分かち合ったりするなど、自発的に結びついた集まりのことです。
一人一人障がい特性が違うので同じというわけにはいかないけれど、ただ先輩から話を聞き、そして聞いてもらえるところがあるだけで、自分もやってみようというヒントがもらえ、心も軽くなります。
入会前のご相談も、もちろん受け付けております。小さな悩みや心配事でも、まずはひとりで悩まずにお気軽にご連絡ください。
親の会が得意とするのは、落とし所のない悩みを聞くことです。とにかく悩みを聞いて、「そうなんだよね」と言う。そういうことをやっていきたいなと思っています。
◎これからやってみたい事や伝えたいメッセージはありますか?
若い世代の親御さんなど、地域で孤立して悩んでしまいそうな方が、ふらっと気軽に立ち寄り、過ごせるような場が地域に増えるといいなと思っています。
そこに相談員として常駐し、「ただ話を聞いてくれるおばちゃんがいるよ」と、予約なしでも気軽にお話ができるようなことをやってみたいです。
◎取材を終えて
今、市内にある地域資源は、様々な人たちの大変な尽力によって作られてきた歴史があり、その方々の功績が、現在の親の会の励みになっていること、そして人の想いが行動によってカタチになり、そして引き継がれていく大切さを感じました。
もし、お子さんのことで心配や不安をお持ちの方がいらしたら、「小金井市手をつなぐ親の会」を気軽に訪ねてみてください。きっと畑さんはその気持ちを心から受け止め、温かく迎えてくださるだろう、そう感じました。
後日、『社会福祉法人 小金井さくら会 フラワー工房さくら』の篠原所長にも、お話を伺う機会をいただき、福祉施設に併設された『カフェ りあん』さんを訪問しました。
ここからは、『カフェ りあん』さんで働く利用者さんの姿や、カフェ店内の様子などを、写真と共にご紹介していきます。
ひとつひとつ丁寧に。
焼き菓子製造、カフェ接客など。皆さん、とても丁寧にお仕事されていました。人気の焼き菓子は注文も多く、この日は利用者さん2名、スタッフさん2名で製造していました。
こだわりの材料(国産の北海道小麦粉・よつ葉バター)を使用した無添加の手作りクッキー・パウンドケーキはとても美味しいです。焼き菓子の購入やカフェ利用は、社会貢献にも繋がります。
近所のママさん達が、まとめて買われていく姿をよくお見かけするので、人気商品は “品切れ” になることもあるようです^^
【焼き菓子販売】
クッキー(400円)、パウンドケーキ(480円)、スライスパウンド(180円)、プチケーキ(140円)、季節の限定クッキー(ハロウィン、クリスマス、お正月)
【カフェ利用】
コーヒー(HOT/ICE)、紅茶、ルイボスティー、リンゴジュース 各250円
左)プレゼント用に焼き菓子の詰め合わせを購入。とても喜ばれました。
右上)季節限定の焼き菓子(自宅にて)
右下)手作りアクリルハンディモップ(300円)を購入。我が家で大活躍!
(2024年1月 あまぐり)
◆基本データ◆
小金井市手をつなぐ親の会
電話:042-401-2555
FAX:042-401-2002
メール:teotsunagu@koganei-sakurakai.com
ホームページ:http://www.koganei-sakurakai.com/concept2.html
社会福祉法人 小金井さくら会 『カフェ りあん』
住所:小金井市貫井南町2-7-14
JR武蔵小金井駅より京王バス 東府中行き [貫井坂下]下車 徒歩1分
営業時間:月〜金曜日 10:00-15:00
定休日:水PM・土・日・祝日
電話:042-386-3690
ホームページ:http://www.koganei-sakurakai.com/itemlist.html