(↑ゆりかごコンサートの様子)
子どもがいるお母さんなら、一度は訪れたことがあるのではないでしょうか。
各種健診や予防接種でも必ず訪れる保健センターの1階の一角に、親子あそびひろば「ゆりかご」はあります。
「ゆりかご」からは、いつも子どもたちの元気いっぱいな声が響いてきます。
そして、子どもたちを優しく見守る目がたくさんあります。
親子が毎日たくさん集う場所、「ゆりかご」の松藤マネージャーにお話しを伺ってきました。
◎ゆりかごについて
親子あそびひろば「ゆりかご」は、子育ての応援をするための場所として設置されました。
それから十数年、「安心・安全な子どもの遊び場」として認知されています。今では子育て世代だけではなく、子育て世代の応援をする地域の方も大勢関わってくださっているのが自慢です。
運営は、開設当初から社会福祉法人雲柱社が小金井市から委託されています。
「ゆりかご」は、保健センターの建物の1階の一部分を改築して作られています。元々は子どもの為の施設ではないので、場所が市の中心部からは遠く、親子で遊びに来るのは少し大変。
また、トイレがひろばから離れているなど不便さはいくつかあります。
でもこの建物内にはまず、健康に関するプロ(保健師・歯科衛生士など)がいる健康課があります。
そして、子育ての困りごとを聞き、一緒に考え、必要に応じて専門機関を紹介したり、0歳~18歳の子どもと家庭に関する様々な相談を受け付けている子ども家庭支援センターがあります。
子育てに関する疑問、悩みを解決してくれる専門家が大勢集まっている場所なのです。
(↑手作りおもちゃも素敵です♡)
◎今、主に活動している内容
人気のプログラム
・ボランティアさんによるお楽しみの時間・・・絵本の読み聞かせやコンサートなど。人気があり、その為にだけゆりかごに遊びに来る親子もいます。
・ゆりかごCafé・・・「お母さん、ちょっと一息ティータイム」の目的で始めました。子どもたちは民生委員さんが遊んでくださるので、お母さんたちは思い思いに飲みものをいれて、ゆっくりおしゃべりできます。月に1回ですが、毎週実施して欲しいという声もあります。
・グループワーク(あぷりこっと・1歳児のグループワーク)・・・月に1回5ヶ月間、同じメンバーで話します。子どもたちはボランティアの皆さんが「ゆりかご」で遊んでいてくれるので、安心してゆっくり話すことができます。ママ友には話せないけれど、グループの時なら日頃できない話をゆっくり話すことができると大好評です。毎回申し込みが多く、抽選となっています。
・粘土遊び・・・「粘土って、いつ頃から遊ばせていいの?」「家ではちょっと・・」と粘土についてはお母さんたちからニーズが高く、毎回大人気のプログラムです。子どもたちも楽しそうですが、お母さんたちも楽しそう。
(↑すぐに小さくなる子ども服をここで交換。掘り出し物もあるかも!)
◎今後やっていきたいこと、挑戦したいこと
2人目が生まれて、上の子との関わりで悩むお母さんがとても多いということを、ひろばでお母さんたちと話す中で感じていました。
赤ちゃんは可愛い、でも上の子は・・・。上の子にはつい辛くあたってしまう。寝顔を見ると急に可愛く思えるが、朝起きると、「はぁ~」とため息。そんな自分の事もイヤ。どうして同じ自分の子どもなのに、上の子だけ可愛く思えないの?そんな私は母親失格・・。今、これを読んでくださっているお母さんの中にも「私も・・。」と思われた方がきっといると思います。
母親失格と自分自身にレッテルを貼る前に、他の人はどうなのか? 少し視点を変えて子どもと接してみたらどうなのだろう?
そんな思いで、長年必要性を感じつつ、なかなか実現できなかったプログラム「二人目ちゃんがやってきた」という講座を、ついに今年度(2019年度)初めて実施することができました。
講師の先生のお話の中から何らか得るものがあるはず・・。
初めての取り組みは「ゆりかご」が一般にはお休みの月曜日でした。
お留守番の子どもたちは大勢の保育ボランティアさんたちと「ゆりかご」で遊びました。
お母さんたちは2階の講堂で講師の話を聞きました。終了後は先生に質問の長い行列ができました。
この講座は非常に多くの方の反応があり、申込開始日の午前中には全ての枠が埋まりました。ニーズの高さを予想してはいましたが、ここまでとは思っていませんでした。
締め切った後からも、大勢の方からの電話があり、次はいつですか?という問合せもたくさんいただきました。
改めて、今後も取り組まなくてはならないと思いましたが、実施にあたっては、開催日のこと、保育体制の事とクリアしなくてはならない課題があるので、今後検討したいと思っています。
また、ゆりかごは原則として小学校に上がる前までのお子さんたちの遊び場です。
今まで小学生になると「ゆりかご卒業」という考えでいましたが、1年生の前半などは、まだまだ1人でお留守番は難しいかもしれません。そんな子どもたちは、「ゆりかごボランティア」として受け入れができないか、今度整備していきたい課題だと思っています。
(↑小金井市内の子育て情報が揃っています)
◎取材を終えて
私自身も「ゆりかご」には何度もお世話になりました。各種健診時の待ち時間の利用や、ゆりかごコンサート、そして上の子のかんしゃくで悩んだ時は心理相談で専門家にお話しを聞いていただいたことも。
人気のプログラムである「一歳児のグループワーク」と「あぷりこっと」への参加で、今でもたまに集まるママ友仲間ができたことも本当に嬉しいことでした。
でも何と言っても「ゆりかご」の魅力は、スタッフの皆さんの見守る目がとっても優しいことではないかと思っています。
事務スペースと「ゆりかご」は区切られているのですが、ふと気づくとマネージャーの松藤さんを筆頭に、スタッフさんが「ゆりかご」内のあちらこちらでお母さんたちとお話しているのです。
泣いている子がいれば、すかさず「どうした?」と声をかけたり、「最近どう?夜泣きはおさまったかな?」と以前話した悩みを覚えていて、気遣ってくれたり。
また、家が遠くそこまで頻繁に遊びに行くことができなかった我が子でも、久しぶりに行くと、「○○ちゃん大きくなったね~。」と名前を呼んでくれて驚いたこともありました。
そんなスタッフさん達の作り出す温かい空気感のおかげか、お母さん同士も「ゆりかご」の中ではなんだか穏やかな気持ちで、すぐに打ち解けることができているような気がします。近隣市の遊び場に行く機会があり、この「ゆりかご」の雰囲気が当たり前のものではないのだと改めて感じました。
行くとなんだか癒されて、明日もがんばろうと勇気を貰える「ゆりかご」。
今日も多くの親子で賑わっています!
(↑笑顔の素敵なスタッフの皆様)
【基本データ】
小金井市こども家庭センター「ゆりかご」
住所:〒184-0015 小金井市貫井北町5-18-18 保健センター1階
電話:042-321-3141
:042-321-3146(相談電話)
メール:k-yurikago@unchusha.com
ホームページ:https://fukushi.unchusha.com/yurikago/toppage.html
開館時間:10:00-16:00(日曜・月曜・祝日・年末年始は休館)