南小避難所運営訓練に参加してきました!

 
夏休みも残りわずかの8月末、南小で行われた避難所運営訓練に子どもたちと参加してきました。
この訓練は、前原1,2丁目町会、小金井市地域安全課、そして南小や子ども会、小金井消防署などが集まって作る「南小避難所運営協議会」が主催したものです。
今回の注目は、何と言っても宿泊ありの訓練だったこと!
日帰りの訓練は以前にも参加したことがありましたが、宿泊するのは初めて!この試み自体も南小では初めてだそうです。なお、宿泊は希望者のみなので日帰りで帰宅する人もいます。
実は、コロナ禍で数年延期が続いていたこの訓練。満を持して実施できる今年が関東大震災から100年の節目の年とは、何やら因縁を感じます。 
 
土曜日の午後2時、寝具類は各自持参なので、どれくらい持って行ったらいいのか・・と悩みます。でも、いざという時にそんなに沢山持って行けるとも思えないので、結局大きめの毛布1枚だけ持って向かいました。
受付のテントでのチェックや配布物、そして我が家のスペースの番号が書かれた用紙など、本番さながらでドキドキします。 
早速体育館に入り、割り当てられたスペースへ。うすうす予想はしていたけれど、やはり体育館にブルーシート1枚が敷かれ、それをテープで区切っただけの小さな空間です。
2メートル四方のレジャーシートを持参しましたが、丁度1家族のスペースと同じ大きさでした。 
やはりどうしても窮屈さを感じ、3人でここで寝るのか・・と既に若干の不安が・・。今回参加者が少なかったため、両隣のスペースに人が来ることはありませんでしたが、非常時にはテープで区切られたお隣に見知らぬ人が生活するのでしょう。
正直近すぎて気まずいかもという不安や、我が家の子どもたちがうるさくしてしまいそうという予想も。そしてシート1枚ではだいぶ硬い寝床に訓練とは言え心折れそうな予感・・。
そして、今回の訓練では50程度のスペースが作られていたのですが、この地域の世帯数を考えればきっと足りないだろうと予想できます。
もし巨大地震により家屋が沢山倒壊したり、住宅密集地の多いこの地域で火災が起きて多くの人が自宅に帰ることができなくなったら・・。もっと一家族当たりのスペースが減るのでしょうか・・。ちょっと恐ろしい気がしました。
実際のスペースを体感し、いざ非常時にどうなるのかということをリアルに想像できたことで色々イメージが浮かんできました。出来る限り被災後も家で過ごすことが出来るように家を整えたい、という思いも湧きました。
 
 
今回の訓練では、防災講習も準備してくれていました。
まずは消防士さんに救急法を習います。短い時間でしたがポイントを抑えて簡単に心臓マッサージの方法をレクチャーして頂きました。
子どもたちは初体験。熱心に説明を聞いた後に人形に一生懸命マッサージをする子どもたちを見て、(そうか・・もし私が倒れて周りに誰も大人がいなかったら、子どもたちに助けてもらわないといけないというシチュエーションもあるのか!)と、今までなぜか一度も思い当たらなかった可能性を思いつき愕然としました。
自分が常に子どもたちを守るつもりでいましたが、子どもたちも大切な家族を守りたいという思う気持ちは一緒のはず。であればその方法を教えておくことも重要だったなと反省しました。  
 

救急法の次は校舎の外に出て消火体験です。
こちらも子どもたち初体験!我が家も消火器を玄関に置いてありますが、正直使い方を教えたことがありませんでした・・。
でも消火器の使い方は、①安全ピンを抜く、②ホースを固定から外して持つ、③火の根元を狙いレバーを引いて噴射!という簡単な3ステップなので、きっと今回覚えてくれたはず。
今回、実際に使用期限の近い家庭用粉末消火器を代表の1人が噴射する様子を見学させて貰いましたが、たった15秒ほどしか粉末が出ないことには驚きでした。想像以上の短さ・・。実際に使用する時には、焦らず、しっかり火の根元を狙って確実に噴射しなくてはと思いました。 
 
 
一休みした後に、子供会の世話人さんが用意してくれた防災絵本を図書室で読み聞かせして頂きました。子ども向けの防災絵本、本屋さんでも図書館でも沢山見かけるようになりました。防災カードゲームや防災カルタなど、楽しみながら学ぶことのできるツールもたくさんあります。防災について「教えなくちゃ」と思うと途端に敷居が高く感じますが、そういった楽しいツールを使いながら自分自身も学び直すつもりで一緒に見てみるといいかもしれません。 
 
 
お楽しみの夜ご飯は五目御飯のアルファ米と冷たくても美味しいレトルトカレー!リンゴジュースもウォーターサーバーから頂きました。

就寝まで少し時間があったので、こっそり寝具を追加しに家へ戻らせてもらいました。実は体育館の冷房が想像以上に効いていて、毛布1枚では寒くて眠れそうになかったのです。
夏の体育館なんて絶対に蒸し暑いイメージだったので、まさか寒いと感じるなんて予想外でした。
でも、本当の災害時であれば一旦戻るというのも危険が伴うはず。避難する時に持ち出す物の吟味も季節毎に必要だなと感じました。
キャンプ用品の寝袋とシートを抱えて夜の学校へ。子どもたちはすっかりキャンプ気分でウキウキです・・。 
 
 
体育館の中では、空間を分けるための仕切りを設置してくれました。これがあれば横のスペースとの近さもさほど気になりません!
でも、この仕切りも世帯分が常備されている訳ではなく、非常事態に専門業者に運んでもらう手はずになっているとのこと。でも、大きな災害時に本当にすぐに届けてもらえるのか・・少し疑問も残ります。 
 

今回の宿泊者で、子どもがいるのは我が家を含めて2世帯のみで、未就学児がいる我が家はなんと特別にプライベートルームを使わせて頂きました。本来は女性のお着替えなどのためのテントなのですが、「空いてるんだから使って!」と言ってくださったのでお言葉に甘えて・・。テント泊が大好きな子どもたちは大いに盛り上がっていました。こんな破格の待遇でいいのかしら・・。
でも正直、夫が出張のため不在で私と子どもだけの参加だったので、防犯上大丈夫かな?という不安や、貴重品は皆さんどうするのかな・・なんて疑問も湧いていました。
さらに、消灯が22時だったため、覆いのない仕切りだけだったらもしかして子どもたちは眠れなかったかもしれないと思うと、テントを貸して頂きとても有難かったです。 
 
 
私たちはテントと追加した寝具のおかげで想像以上にぐっすり眠り、翌朝を迎えました。でも朝まで一睡もできなかった方もいたようです・・。
たとえ仕切りがあっても、知らない人の気配をすぐ側で感じながら眠るのはやはり大変なことです。横たわっていると、人の足音もけっこう響きます。避難生活が長引くようならリラックスグッズも必要かも⁉なんて思いました。ちなみに我が子はいつも一緒に眠るお人形を真っ先に準備して持ってきました。大人にとっては優先順位が低くても子どもにとってはとても大切なもの・・。それはちゃんと事前に親子で確認しておくといいなと思います。
 
定められていた6時起床後、武蔵野公園で輪になってラジオ体操に参加です!避難所生活では運動がなかなかできそうにありません。こういったちょっとした運動、大切だな~と実感します。
朝ごはんのバナナを頂いた後は、参加者みんなでお片付けの時間。
受付のテント1つとっても、解体して柱を数本ずつ縛り少しずつ運んで仕舞う、結構大変な作業です。
それ以外の物品も何をどこに仕舞うのか?テントやブルーシートはどうやって畳むのか?てんやわんやしながらみんなで片づけます。
普段関わることのあまりない地域の方と一緒になって汗を流しているこの時間が大切だなと思うと同時に、沢山の準備や作業を担ってくれた主催者の皆さまに頭が下がる思いでした。 
 
主催の方のお話に、「自助・共助・公助」という言葉がありました。「公助」は消防や警察など公共機関の方の助けを言いますが、大きな災害時にはその公助が期待できなくなってしまいます。
その時にこそ「共助」、つまり地域の力でお互いに助け合うことが大切になってきます。普段からこうやって訓練を重ねることで地域の繋がりができ、そしていざという時に慌てない心づもりもできるのでしょう。
 
(防災関連のパンフレットも沢山頂きました。) 
 
子どもたちとも、この体験を機会に防災の話をたくさんしました。いざという時に自分の命を守ることができるように、それぞれの家族にあった色んな想定をしっかり話し合っておくことが大切なのだと思います。
全てを終えて帰宅した息子が、早速玄関の消火器をチェックして一言。
「ママ、これ期限切れてるよ!」
我が家も色々見直しが必要なようです・・。 
 
(2023年9月 Eママ 9歳娘、6歳息子)
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