育休パパーその妻の呟き⑥ー

 
 

世界が広がるパパと狭まるママ  
 
 パパは育休を取得したことによって、会社でのネットワークは一時停止しているけれど、以前より多く通えるようになった大学院では新たな人との繋がりができている。
さらに、一市民として地域活動にも関わりたいパパは、以前から参加していた市民団体の活動に、より本格的に関わるようになった。
その団体は自然に関わる活動を中心としており、自然好きのパパにとっては心から楽しいと思える活動のようだ。その団体のメンバーとの交流も大きな刺激になっている様子で、会議や飲み会にも積極的に参加して密な関係を形成している。(その間の子育て担当はもちろん私・・。)
さらに、最近では別の市民団体にも参加しており、
「地域で知り合いが増えてきた!」
と、なんだか嬉しそう。 
 

 
 

その一方で、今までよりも外に出られなくなった私がいる。2人目が産まれる前は、3歳児と毎日のように2人分のお弁当を持ち歩いては出かけていた。野外保育や公民館の子育て講座、友人とのランチ、忙しい毎日だったけれど充実していた。
でも息子が産まれ、乳児連れで行ける範囲はどうしても狭くなった。また、パパの了解なしに勝手に予定をいれることに後ろめたさを感じるようにも。家族4人で過ごせる二度とないだろう貴重な育休期間。そう思えば思うほど、家族以外の予定を入れ難く、必然的にどんどんフットワークが重くなり、気づけば、なんだか世界が狭くなった私がいた。 
 
さらに、娘と二人なら、(おにぎりだけでもいいや~。)と多少手抜きでよかった昼食も、
「え、これだけ?お肉ないの?タンパク質足りなくない?」
とパパの突っ込みが入ったり・・。
三食きちんと料理して、後片付けをして、その他の家事をこなしつつ息子の授乳とおむつ替え・・。
もちろんパパの協力もあるのだけれど、あっという間に一日が過ぎていき、家事・育児以外何もしていないことに焦る日々。魅力的な情報がママ友のLINEグループで回ってきても、なかなか参加できずにどんどん疎遠になっていく自分が悲しくもなった。だからこそ世界が広がり、市民団体で頼りにされているパパが羨ましく、
「パパはいいよね~。」
とついつい嫌味が口を出る。 
 
でも最近、少し考えが変わってきた。
この二度と戻らない子どもたちの成長の時間、特に成長著しい0歳児の息子をゆっくり家族で見守ることができる今は貴重かもしれないと思えるようになったのだ。
もしパパが育休を取っていなかったとしたら、おそらく上の娘の用事を優先し、色々な所へ息子も連れて出かけていたと思う。そして、その日々の目覚ましい成長っぷりをゆったり見守ることは少なかっただろう。 
 
でも今は、パパと娘と私の3人で息子を観察しながら、
「なんだかアウアウ言うようになったねー。」
「急に後追いが始まったね!」
と発見して話し合えることが幸せだと思う。 
 
ただ・・・やっぱりそればっかりで引きこもっていると、だんだん世界の狭さと孤独感でしんどくなってくるので、その辺りのバランスが難しいんだよなぁと感じているところでもある。 
 
続く。   
 


 
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