【前編】孤育て体験記

 
我が家には小学校1年生の娘と、イヤイヤ期まっさかりの2歳の双子がいます。
3人の子どもたちを育てていくことは想像以上に大変で、育児ノイローゼも経験しました。
そんな私の体験をお伝えすることで、誰かが共感してくれたり楽になったりすることがあればいいなぁと思い、体験を記します。 
 
孤育てだった初めての育児 
 
1人目の時は育児ノイローゼにはなりませんでしたが、ワンオペ育児に帰りが遅い夫、コミュニケーションをとる相手がおらず、孤育てを実感していました。
産後2ヶ月、里帰り出産から帰り、「シーン」と聞こえる部屋に赤ちゃんと2人。
数日後に一度だけ助産師さんの訪問がある以外の予定もなく、ただただ赤ちゃんと2人。
数日が過ぎ、話し相手もいない孤独の中で、このままではいけないと市報で見た「ゆりかご」の0歳児の集いに申し込み、バスを乗り継ぎようやく参加しました。
「今日の最年少2ヶ月の赤ちゃんです。」と紹介されました。
もう数年前なので0歳児の集いではどんな事を話したのか忘れてしまいましたが、その集いが終わった後、「ゆりかご」で娘を遊ばせようにも、まだ月齢が小さい我が子はただ抱っこされているだけでした。
誰かと会話したいと思い同じ集いにいた方に勇気をもって話しかけてみますが、すでに近隣の産院で知り合った方といらしていたり、ゆりかごでお友達となった方と話していたり・・。
そんな輪の中に入れず心が折れ、ゆりかごスタッフの方とお話をして娘を抱いて帰宅。
「今日は何をしたんだろう」
なんとも言えない疲れと孤独感を味わい、ゆりかごデビューの1日が終わりました。 
 
「小金井市みんなで子育て応援ブック のびのびこがねいっ子」も片っ端から読んで、くじらやまプレーパークの存在を知り、見晴らし坂を降りプレーパークの様子を遠目に見て、生後数ヶ月の赤ちゃんにはまだ関係ない事のように思えてそのまま帰宅。そんな1日もありました。 
 
このままではいけないと孤育てを打破する為に、お散歩ついでにすれ違うご高齢の方に「こんにちは」とひたすら挨拶運動してみたり、小金井市報や図書館・街角の掲示板のチラシを見て参加出来るところがないかとリサーチしたり。 
そうするうちに、当時栗山公園で行われていたベビー&ママヨガに週に1回定期的に通うようになり、そこで知り合いが増え、話し相手ができたことで孤独感が減っていきました。
その頃には娘も物を握れる様になっていて児童館に連れて行っても遊んでいる様に思えました。外へ連れて行くと刺激があるせいか良く寝てくれて、束の間のフリータイムもできました。
その後、8ヶ月で保育園に入園し、社会復帰をきっかけに孤育ての数ヶ月が終わりました。 
 
この孤育ての中、同じく赤ちゃんをもつ友達がたったの1人もいなかったかというとそうではありませんでした。
出産前に夫婦で参加した両親学級の沐浴練習の時に同じチームになった方と連絡先を交換して産前にお茶をした事がありました。
産後も数回会いに行き今も時々連絡をとっています。 
 
小金井市はある程度の年齢の子ども向けイベントが沢山ある様に思います。そのため子どもを介しての出会いの場はあります。
ただ子ども中心なのでサポート役の親は気を使います。子どもが楽しんでいるかが中心で親が楽しむのは二の次。
もし産前にお友達を作ることができる機会や催しがあって、気の合う友達に出会えたならもう少し孤独感を感じずに済んだのではないかと思うこともあります。 
 
きっと今も孤育てだと感じながら赤ちゃんと過ごしている方がどこかにいると思います。
私が今すぐ出来る事は真顔や暗い顔で赤ちゃんとお散歩している方に、「こんにちは」、「お散歩日和ですね」と声をかける事かもしれないと思うのです。 
 
そして当時、くじらやまプレーパークに行けずに引き返した私に言いたい。
この子がもう少し大きくなったら連れて来られるように下見、という口実で、「抱っこ紐をしてロープのブランコをするだけでも楽しいよ」と。 
 
当時の赤ちゃんは今では小学生になり、双子育児をしている私のよき理解者でよきパートナーです。  
 
【後編:育児ノイローゼの話】 へつづく
 
(2022年7月 アラフォーママ 7歳女児 2歳男女双子) 
 
 
 
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