【後編】育児ノイローゼの話

 
前編では、初めての育児が孤育てだったことをお話しましたが、その後に双子を授かってからは、育児の忙しさにとうとうノイローゼを経験しました。
今回は、そんなお話をさせて頂けたらと思います。 
 
双子の育児でとうとう不眠に・・ 
 
2回目の妊娠、お腹の赤ちゃんは双子でした。 
産後は、ミルク、だっこ、おむつ替え、日中は遊ばせて刺激を与え、お昼寝もたっぷりさせ、ご飯はバランスのとれたもの、夜は早く寝かせる様にと一生懸命でした。 
 
そんな必死の育児の中、生後10ヶ月の時に遂に眠れなくなりました。
子どもと寝ても、夜12時半~1時頃に覚醒し、寝ようにも寝れずに悶々としていると夜泣きが始まったり、お腹を出して寝ていないか気になって何度も布団をかけてあげたり・・。そうしていると段々夜が明け、小鳥が鳴き出し、今日も眠れなかったという苛立ちと体が疲弊し脱力感で布団から出ます。
最初は色々な市販の眠剤で対応していましたが、それも効かずに今日も眠れなかったらどうしよう、という恐怖感がありました。
いつ何で泣くか分からない時限爆弾を2つ抱えて焦る気持ちで毎日生活していました。 
 
もう限界だと思い、1歳前でも一時保育を行っている保育園へ泣いている子どもをあやしながら、私自身も泣きながら問い合わせをしました。
でもその頃はコロナの緊急事態宣言中という事もあり、1つの園には一時保育の新規受付はしておりませんとキッパリ断られました。(ものすごい絶望感でした・・。)
ただ、もう1つの園は親身に相談に乗ってくれ、1人なら枠が空いているという事で双子のうちの1人を預かって頂きました。 
赤ちゃん1人、なんて身軽!と買い物に出たのですが、その後保育園にお迎えに行くと、ご飯も食べお昼寝もバッチリの1人と私の自由時間に付き合わされ生活リズムが崩れたもう1人。帰ってからが大変でした。
しかも一時保育の予約日には人気のコンサートのチケットでもとるかの様な勢いで電話をしても枠が埋まっていて2人を預かってもらう事はなかなか難しく一時保育も断念。
相変わらず満足に眠れず、イライラし、すぐに涙が出てしまう毎日。子どもにあたってしまう、そんな自分にまた自己嫌悪。
もちろん夫も育児ノイローゼ気味でイライラが絶えず、些細なことで夫婦喧嘩も多発。 
 
心療内科に電話してみるも予約がとれるのは1ヶ月ほど先。
騒がしい赤ちゃんを連れて心療内科へ行ってもいいのか分からず、その時よく話を聞いてくださっていたゆりかごのスタッフの方に相談し、ホルモンバランスの乱れやPMSも関係あるのではないかと、「婦人科」へ行くことにしました。そして婦人科では漢方薬と眠剤を処方していただきました。 
 
春になり保育園が決まり、慣らし保育、社会復帰後は漢方薬を飲みながら週6勤務のワンオペ育児を頑張っていました。
当初はなんとなく効いている気がした漢方薬も、子どもがイヤイヤ期に入ると薬を飲んでもイライラが抑えられず私のメンタルも崩れ、お迎えの時、保育園のお部屋のドアを開ける手が震え、子どもを見ると自然と涙が出る日が続きました。
同じクラスのママ達も毎日泣きながらお迎えしている私にドン引きしていたんじゃないかな、と思います。
その時には身体にもSOSのサインが出ていて、キッチンにいて子どもが近づいてくる足跡が聞こえるだけでも動悸や耳鳴り、震え、息が詰まる感じがし、泣かれると頭がパニックになっていました。 
 
保育園のノートに私の精神状態を記入し、保育園の先生にも相談に乗ってもらいました。
そして、LINEの子ゴコロ・親ゴコロ相談@東京(児童虐待防止のためのLINE相談)にも相談してみました。
家事や子育てのアウトソーシングの提案等ありましたが、誰かが関わる事でこれ以上のタスクが増える事が負担でできませんでした。
そもそも判断能力も低下していました。
そこでも心療内科受診を勧められて評判の良さそうな所を調べて電話をするも今度の予約は2ヶ月待ち。
「毎日が辛く、助けて欲しい。」
予約はしましたが、2ヶ月も待てない状態でした。
武蔵境や三鷹、吉祥寺の心療内科等も調べていましたが、どこも予約がとれるのはかなり先か、新規の患者は受け付けておりませんの記載。 
 
内科でも精神的なお薬の処方が可能と聞いて受診し、不整脈が出ていたのでその事も相談。
24時間機械を装着する心電図検査をし、自律神経の乱れから不整脈が頻発していますと、抗不安薬と眠剤を処方してもらいました。
が、今度は抗不安薬の副作用かとにかく眠い、よく眠れるけれど朝になっても起きられず、お休みの日は12時過ぎても起きられませんでした。 
 
そして遂に長らく待っていた心療内科予約日。先生に色々と話し、内科の先生とは違うお薬が処方されました。
「カーーっと怒りが込み上げてくる時に平静になれますよ、依存性は低く例え365日朝昼晩服用していてもやめられます」と安定剤を1種類、「眠剤も軽いもので依存性が低く、1錠で眠れない時は2錠飲んでも副作用はありません」と眠剤1種類を処方していただきました。
「育児は大変だけど、子どもが成長するにつれて今の身体の状態もおさまってくると思います。ずっと続く症状ではなさそうですので安心して大丈夫ですよ」と言ってくださいました。 
 
そして今、安定剤は過剰にイライラしそうだなという前に飲んで、眠剤は寝付きが悪い時や覚醒した夜中に内服しています。 
今も時々動悸を感じますが、涙脆さやイライラは以前よりは改善している様に思います。 
 
もとはといえば私は真面目な性格です。
それを「もっと気楽に生きていいんだよ」と2人が体当たりで矯正してくれていると思うのです。現在進行形で。 
 
なにより保育園へお迎えに行った時に「ママ~!」と笑顔で駆け寄ってきてくれる2人が今は可愛く思えるのが嬉しいです。 
 
(2022年7月 アラフォーママ 7歳女児 2歳男女双子) 
 
※補足:心療内科、メンタルクリニック受診の際は先生との相性もありますので当たり前ですが評判がいいところがいいと思います。
行くまではどんな所か分からず、一度行ったら通院を続けなければならないものかと思っていましたが、私の場合は通院は何かあったらまた来てください、という感じの対応でした。スタッフの方も先生も優しく、普通のクリニックでした。
 
>【前編】孤育て体験記はこちらから 
>LINE相談「子ゴコロ・親ゴコロ相談@東京」についてはこちらから