講座報告②)知っておきたい「子どもの病気と薬」の話

 
「気持ちが軽くなる子育てのススメ」の講座2回目、 「知っておきたい「子どもの病気と薬」の話」
講師は、アトム薬局薬剤師の佐藤雅彰さんと後藤歩美さんです。
>アトム薬局の紹介記事はこちら 
 
テーマが「薬」とあって、20~60代の幅広い世代の方が参加されました。
薬剤師のお2人が、様々な質問に丁寧に答えてくださり、活気ある回になりました。
その一部を紹介します。 
 
■薬物耐性(AMR)について
薬剤耐性(AMR)とは、抗菌薬(抗生物質や抗生剤)の不適切な使用などにより、薬が菌に効かなくなることです。自己判断で服用回数を減らす、症状が良くなったからと5日分の抗菌薬を1日でやめるなど、服用期間や量を守らないことにより体内の細菌を十分に死滅させることができず、生き残った細菌は、薬に耐性を持つ「薬剤耐性菌」となることがあります。 
  
Q.抗生物質は苦い?
A.種類によって違うが、一部のものは苦い。酸性のもの(ジュース、ヨーグルト、スポーツドリンク、「お薬飲めたね」ゼリーのぶどうやオレンジ系)に混ぜると、苦味を抑えている薬のコーティングが溶けて、苦くなる場合もある。 
 
Q.よく吐いてしまって中途半端になりがち・・
A.だいたい飲めればOK。
どの程度服薬できたかと、その後の症状についての研究があり、「服薬できた」と「だいたい服薬できた」とで明らかにその後の症状の差はなかったという結果もある。 
 
Q.発達障害で薬を処方されたけれど、不安・・・
A.治療は、療育と生活環境の改善・調整が基本になる。薬で症状を緩和させることはできる。5歳から飲み始められる薬もあり、シロップや粉、漢方など種類も多い。お子さんに使える成分・量を処方されるのでご安心を。周りの理解が大事。
 
色んな選択肢があるので、1人で悩まずに相談することで、気持ちがラクになります。
相談先 参考)
・きらり>詳しくはこちら 
・子ども家庭支援センター>詳しくはこちら 
 
Q.思春期の子が頭痛でカロナールやロキソニンを常用しているが大丈夫か?
定期的に診察を受けて用法・用量を守ればよい。ただし、1ヵ月で15日以上の鎮痛剤使用が3か月続いた場合は、薬物乱用頭痛の可能性もあるので受診した方がよい。
精神的な事は、心療内科や小児科、他の機関につなぐ相談窓口もある。 
   
【参加者の声】
・講師の方のお子様の様子も動画で拝見できて、薬は最初はうまく飲めないことがあっても良いんだと少し考えが楽になりました。
・子育て中のママさん薬剤師の方のお話、意見もすっと入ってきやすく、聞きやすかったです。相談も出来る薬局が、より身近に感じられました。
・10代の子どもの保護者だと今後のワクチン接種について躊躇することもあるので、直接聞けたことは大変参考になりました。
・日頃の心配事や気になっていることを、ちょっと聞けたり、地域のママさんと少し話せたり・・。その「ちょっと」が地域に増えてほしい。 
 
今後も、子育て期が終わっても役立つ医療分野の講座を受けてみたい!という声を沢山いただきました。 
 
(緑分館の図書館に薬の本も展示されました) 
 
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子育て世代に寄り添ってくれる薬局さんをぜひ頼ってみてください。 
 
(2023年10月)
③へつづく 
 
>「講座報告①)バランスボールエクササイズ&ヨガ」の記事はこちらから
>「講座報告③)「子どもを導かなきゃ!」という気負いを手放そう!」の記事はこちらから