新型コロナウィルス体験記

(療養中に迎えた七夕。子どもたちは飾りの準備中) 
 
突然ですが、6月末に家族全員新型コロナウィルスに感染しました・・。
身近な友人にも感染者が出始めていたので、いつかうちにもと思ってはいたけれど、実際に感染してみたら、一体どこに電話して誰に診てもらって、それからどうすればいいんだっけ??と頭が大混乱状態。
もうちょっと脳内シミュレーションしとくんだったと後悔ひとしおだった我が家の記録が、誰かのお役に立つかも?と思いご紹介します! 
 
発熱は突然に 
 
ある日の夕方、習い事のプールに行く前にいつものようにお熱をはかったら、5歳の下の息子があれ?38度??熱がある・・。
その日もずっと元気だったので本当に突然の発熱でした。
でも、幼稚園でコロナが少し流行っていたこともあり、念のため以前に購入していた抗原検査をしたところ、みるみる2本線が現れて陽性!!
わ~、この形状なんか妊娠検査薬にそっくり~・・なんて悠長なこと考えている暇はありませんでした(笑)
まずはどこに電話するべき!?若干パニックになりながら、まずはかかりつけの病院をネット検索したところ、発熱外来があったので早速電話。
でも夕方だったこともあり、その日は診察不可とのこと。翌日のお昼に予約を入れてもらいました。
後で知りましたが、大概の病院はコロナの疑いのある発熱外来は、他の患者さんと接触しないよう診察時間外であることが多いそうです。我が家も午前の診察が終了したお昼時間での予約でした。 
 
(鼻に細い綿棒を突っ込んで粘膜をこすり取るタイプ。1番上の陽性が息子。その他家族3人はその日は陰性でした。) 
 
とりあえず病院を予約したので、次に習い事のキャンセル、幼稚園への連絡、上の娘の小学校への連絡、夫への連絡、翌日の予定のキャンセル・・とあちこちへの連絡に追われました。とりあえずその日は、「明日から学校行けないのー!?」とブーブー文句を言う上の8歳の娘を華麗にスルーしながら電話をかけまくり終わりました。
夫も丁度翌日から海外出張予定があり、各方面へのキャンセル連絡に追われながらも、濃厚接触者となったため、会社を早退して帰宅。なんだか大変なことになったな・・という実感がだんだんと湧いてきました。 
 
陽性確定後の様々な手続き
 
翌日、朝起きると息子が40度を超える高熱に・・。ぐったりと辛そうな状態。子どもは重症化しない=微熱程度?と思っていたけれど、こんなにも高熱が出るものなのかと焦りました。 
病院では個室に通されてTVでよく見る防護服を着た医師の診察を受けました。抗原検査で明らかに陽性であったのならPCRは必要ないとのことで、発熱した昨日を0日として、そこから10日目まで(つまり11日間)が自宅待機。それ以降は再度検査を受けることなく通常生活に戻って良いとのこと。濃厚接触者の家族については、7日目に何の症状もなければ療養を明けて良いと説明を受けました。(8月現在は5日間に短縮されています。) でも10日間、全然外に出られないのは長いな・・牛乳・卵あったっけ?子どもたちと何してようかな・・。その日の私の頭の中は、色んなことを考えて取っ散らかっていました。 
 
(病院から診断当日に頂いた用紙) 
 
受診から1時間ほどして、多摩府中保健所から私のスマホのショートメール宛に、「MyHER-SYS(新型コロナ健康状態入力フォーム)」(ハーシス)の案内URLが送られてきました。
付与された息子のIDで登録すると、日々の体調を細かく入力でき、その情報は逐一保健所の担当者もオンライン上で見ることができるという画期的なシステム。実際、その後に発熱した娘の高熱が続いた時には、ハーシスの情報を見た保健所の担当者から容態を気遣う電話も頂き、自宅に引きこもり誰にも助けを求められないような漠然とした不安がある中で、とても心強かったです。もし陽性になってしまったら是非登録をお勧めします。
さらに、このハーシス上で、療養証明書が表示されるので、それをもって保険会社に保険請求もできるそう。自宅療養だとしても療養期間分の入院保険金を請求できると我が家の場合は説明を受けたので、保険に加入されている方は要チェックです! 
 
(ハーシス療養証明の画面) 
 
受診の翌日には保健所から陽性者向けの相談窓口や、支援物資の情報がショートメールで送られてきました。
今後も必要になると私が手帳にメモした内容は以下の通り。 
 
〇多摩府中保健所:042-362-2334(平日9時―17時)
>多摩府中保健所HP
〇自宅療養サポートセンター(うちサポ東京):0120-670-440(24時間対応)
>うちサポ東京について
〇東京都発熱相談センター:03-5320-4592、03-6258-5780(24時間対応)
>東京都発熱相談センターについて 
 
なお、家族に陽性者がいる場合や濃厚接触者となった場合には、抗原検査キットを東京都から無料で送付してもらえるので、その請求手続きもしました。こちらは到着までに2,3日かかるので早めに請求した方が良さそうです。
>キット配布について詳しくはこちら 
上記の支援先のうち、「うちサポ東京」では自宅療養者向けに食料品の配送も無料でしてくれます。自宅前にどっさりと届いた段ボールは何だか宝の山みたいで、ちょっと不謹慎だけれどウキウキ・・笑
お水に野菜ジュース、そうめん、ゼリーにカップ麺などなど・・。全て食べきれないくらいの量だけれど、防災食として今後保存もできそうでとっても助かりました。 
 
(依頼してから2日後に到着。既にすっかり回復していた息子が中身物色中♪) 
 
そして何より私が欲しかったのが、同じく「うちサポ東京」で貸与してくれる酸素飽和度を測定できるパルスオキシメータ。指の先を挟むだけで測定できるので痛みもなく簡単です。息子は小児喘息で治療中の為、コロナによってまた発作が起きたらどうしようという不安が・・。
でも結局、届いた頃には息子はすっかり元気になっていたので、数値は問題なし。でもこれがあるだけで、一見分かりづらくうまく伝えにくい子どもの息苦しさも客観的に理解できるので、お守りのようで安心でした。 
 

(パルスオキシメータの数値が重症度の目安にもなる。) 
 
家族のその後 
 
結局我が家は、息子が発熱した2日後の未明、上の娘と夫が相次いで発熱。その日の午後に私が発熱。家でも感染対策はしていたつもりだけれど、トイレは共有、入浴も一緒でないといけない幼児を完全に隔離することはかなり難しいという現実がありました。
娘と夫は息子と同じ病院の発熱外来で陽性認定。その後発熱した私は、娘と夫が高熱で寝込んでいる状況で動けず、取り寄せた抗原検査キットで陽性を確認。病院に連絡し受診せずに陽性認定してもらいました。 
 
1番初めに陽性になった息子が1日半くらいであっという間に元気に戻ったので油断していたのですが、娘は2日間40度を超える熱が下がらず、3日間ほぼ起き上がれず何も食べられませんでした。息子の症状が高熱だけだったのに比べ、娘は高熱に伴うひどい頭痛と腹痛、嘔吐に下痢と倦怠感・・辛い症状のオンパレード。かろうじて水分は摂れていたので、なんとか自宅で様子を見ていましたが、保健所の担当者からは入院を勧められるほど。なお、親も陽性であれば母子入院も可能だそうです。
4日目からようやく回復傾向になって心底安心。明らかに痩せてしまったけれど、少しでも食べられることが何より!やっと私の肩の力が抜けた瞬間でした。
ちなみに夫もひどい頭痛と39度を超える高熱で2日間寝込みました。一方、私は1番軽症で、38度台の熱と少しの頭痛と倦怠感のみ。(それでも1ミリも動きたくないような倦怠感は初体験でしたが・・)
同じコロナであっても人によって出る症状がこんなにも違うものかと今回思い知りました。(なお、夫と私はワクチン3回接種済。子どもたちは未接種。) 
 
回復してからの療養期間 
 
我が家の場合は、全員がすっかり回復するまでしばらくかかったので、残りの療養期間が長くて耐えられないとまではいきませんでした。
子どもたちはトランプや人生ゲーム、坊主めくりなどなど・・家でできる遊びを満喫。私もカーテンの洗濯や大きな家具の裏の掃除など、いつもは後回しにしている家事を片づけて、意外と充実していました。
でもいつも通りにできないイライラは特に大人の中にあり、とうとう大きな夫婦喧嘩に発展。夫は当時、テレワークの限界や延期のままの海外出張も気がかりだったようです。
心の余裕はどんな時でも必要。コロナは身体の不調だけでなく心の不調もしっかりケアしていかなくてはいけないし、そんな時こそお互いへの思いやりが必要・・ということも今回痛感しました・・。
夫への愚痴を電話で延々2時間も聞いてくれた友人や、そろそろ食べたい頃かと思って、と果物を玄関先に届けてくれた友人。そんな温かい支えに本当に癒されました。
次に誰かがコロナにかかったら、今度は私が支える立場になりたい。心からそう思っています。


 
(2022年8月 Eママ 8歳女児、5歳男児)