Vol.7 of 小金井子育て・子育ち支援サイト「のびのびーの!」

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【Vol.7】
乳幼児のぐずぐずとママの気持ち

大河原美以

 赤ちゃんが泣くと、どうやって泣きやませようかと、不安に陥るママたちが、とっても多くなりました。
うちの子ばっかり泣いているような気がするし、他のママはもっと上手に泣きやませているような気がするし、こんなに泣くんだからこの子は私のこといやだと思っているんじゃないかとか、いろんな思いがわいてきて、毎日毎日ゆううつになってしまう。
 乳児のうちには、なんとか一生懸命、あれやこれやと手を考えて、なんとか泣きやませるようにがんばっているけれども、こんなのいつまで、続くのかなぁ、いつか手をあげてしまうんじゃないかって、内心こわいなって思いながら、子育てしていたり・・・・
 すごくかわいいのに、かわいくてたまらないからこそ、言うこときかなくなってくると、一瞬でスイッチはいって、どなっちゃってたり・・・それで自己嫌悪になるのがつらくて、「ママだって人間なんだからしょうがない」って自分に言い聞かせているけど、内心、こういうのまずいって、ほんとはわかっていて、どうしたらいいのかわからない。
 1歳すぎると、公園から帰ろうっていっても、帰らないってごねるし、ベビーカー乗ってって言っても、乗らないで抱っこがいいって言い張るし、お昼寝しようねっていっても寝てくれなくて、それでいて、夕方になってから寝ちゃって、結局夜寝てくれないし。ママの姿がちょっと見えないだけで泣くから、一日中、子どもに拘束されているような気分で、もういいかげにしてほしいって叫んでしまいそうになる。

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 こんなふうに悩んでいるママたちは、たくさんいます。ほんと、子育ては大変です。でも、この感覚を早めになんとかすることは、子育てが楽しくなるためにも、子どものすこやかな育ちのためにも、とってもとっても大切なことです。そのままでいいってわけではないんです。

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 まず、子どもの泣きやぐずぐずの場面で、ママのお腹の中にわいてくるなんともいえない身体感覚、これにちょっと目をむけてみてください。なにかすごくいやな感じがぐわーっと湧き上がってくるような不快感にさらされているのではないでしょうか?
この身体感覚の正体は、ママ自身がこれまでずっとずっとがまんしてきた「悲しみ」や「怒り」や「不安」の感情なのです。
 子どもを産むということによって、女性の身体は大きく変化します。脳は賢くて、育児書がなくても子育てできるように、ママ自身の乳幼児期の記憶がよみがえりやすくなります。感情も開きやすくなっています。もう忘れていたはずのいやな記憶も、子どもの成長といっしょに思い出します。自分がどういう子でどう育てられたのか、そのころどんなふうに叱られたり、どんなことがダメだと教えられたのか、その中で不安な気持ちもいっぱいよみがえってきます。思い出したくない悲しみや怒り、それが、わが子のぐずぐずの泣き声という刺激によって、あふれそうになる時、すごく不快な感じにおそわれてしまいます。そうなると、子どもを泣かせないようにすることに必死になってしまい、子どもの泣きに対して、すごくゆとりのない状態になってしまいます。
 ママが抱えている悲しみや怒りや不安は、自分の幼いころのことだけではありません。妊娠や出産、その後の授乳などに関することで、心理的な傷つきをおってしまうことは、すごくよくあるのです。意志に反してなんらかの事情で、自然分娩できなかったとか、母乳育児を続けられなかったなどのくやしさや悲しさ、また、医学の進歩の中で妊娠や出産をめぐり、自己決定を求められることがふえていますから、そういった決定の是非についての迷いや自責など・・・子どもを持つことをめぐって、ママたち自身がたくさんの悲しみを抱え、傷ついていることは多いのです。

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 大事なのは、こういった悲しみや怒りや不安などを、自分に許してあげること、「ああ、私つらかったんだ」って認めてあげること。「だけど、私、出産してママになったんだ」って「それってすごいこと」って、ただそう思えること。
 それができると、子どもの泣きやぐずぐずに対して、ゆとりをもつことができるようになります。子どもが泣いたり、ぐずったりしていても、ママにゆとりがある状態だと、ママの「勘」がはたらいて、いまどうすればいいのかってことが、直観的にわかるようになります。子育ては、マニュアルではなくて、ママの「勘」に頼ることが一番大事。出産は、そういう本能的な「勘」もちゃんと育ててくれています。子育ての悩みは、授かった命への愛という本能の裏返しです。それが愛する力から生まれているということに、ママたちは自信をもちましょう。そして、安心して、子どもを抱きましょう。

大河原美以
東京学芸大学教授 臨床心理士・家族心理士・学校心理士。心理的問題を抱えた子どもたちと家族の心理治療を専門としている。長年、児童・青年の心理的問題の治療を行ってきた経験から、早期予防のために、乳幼児の親ごさんへの支援に力をいれ、HP  http://www.u-gakugei.ac.jp/~ohkawara/ から相談も受け付けている。保護者向けの著書として、「ちゃんと泣ける子に育てよう 親には子どもの感情を育てる義務がある(河出書房新社)」など。

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