Vol.4 of 小金井子育て・子育ち支援サイト「のびのびーの!」

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【Vol.4】
「幼稚園」って、どんなところ?

田代幸代

 10月になると、多くの幼稚園では次年度の入園募集について案内が始まります。我が子の入園が近づくと、「どこの幼稚園がいいのかしら?」と悩む方も多く、「どうやって幼稚園を選んだらいいですか?」と質問されることもあります。「幼稚園をしっかり選んで、良い教育を受けさせたい」というのは、親であれば当然の願いですね。
 そこで、まず、幼稚園とはどのような場所なのかを理解したいと思います。次に、自分の子どもに合う幼稚園を選ぶということについて考えていきましょう。
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 まず、幼稚園は学校として位置付けられており、子どもが生涯にわたって学び続けていく最も基本となる部分を担っています。しかし学校といっても、小学校以降の学び方と、幼児期の子どもたちの学び方には大きな違いがあります。幼児期の発達の特徴を踏まえると、遊びを通して学ぶことがふさわしいとされています。いろいろな遊びを通して、基本的な生活習慣を確立させたり、社会性や道徳性を身につけたり、思考力や表現力を獲得したりしていくのです。
 わかりやすいように、鬼遊びを例にして、もう少し説明してみましょう。
鬼につかまらないように逃げる、方向転換する、かわす、周囲をよく見ながら走るなど、遊ぶ中でたくさんの動きがでてきます。同じ動きを繰り返し行うことから、次第に動作が洗練されてきて、体の動かし方が上手になっていきます。鬼遊びが好きで、毎日のように参加している子どもは、もちろん走ることも速くなります。体力もついてきます。また、鬼遊びを十分にすると、汗をかき、のどが渇きます。手洗いやうがいをする、着替えをして身の回りの始末をするなど、生活習慣の自立を促す場面にもなります。
 また、鬼遊びをするには、ある程度の人数がいなければ面白くありません。仲間を呼び集め、鬼を決めることから始まりますが、そこには子どもが周囲の人とどのようにかかわっていくか、関係性が育つチャンスが生まれます。鬼になりたくなくて友達とけんかになることもあります。走って疲れても、勝手に一人で休んでいたら、遊びが成立しなくなります。遊ぶ中で、困った状況をどのように乗り越えていくか、考えを出したり友達の意見を聞いたりする場面も出てきます。そのような中から、陣地をつくって10秒休むルールを考え出すなど、思いもかけない方向に遊びを発展させる力を子どもはもっています。ルールを守って遊ぶと楽しく遊べることを実感し、不都合があれば相談して新たな遊び方を生み出すなど、柔軟に学びが連続していくのです。
 このように、自分の心や体を動かしながら、総合的にさまざまなことを身に着けていくことが幼児期の学び方の特徴なのです。短時間で効率よく系統的に学ぶことや、言葉で聞いたことを頭で理解して学ぶことが可能になるのは、もっともっと先になります。
 幼稚園は、このような場所ですから、子どもが「やってみたい」「おもしろそう」と思って、自分から取り組む遊びを十分にできる時間と空間を大切にしているのです。
 もう一点は、子どもが体験する初めての集団生活の場所が幼稚園ということです。みんなで暮らすためには、時には周りのことを考えて自分を抑制することも必要になります。それとともに、集団の中で自分の力を発揮することも求められます。その意味で、学級(または学年)で集まって、歌をうたったり絵本を見たり、ゲームをしたり製作活動をしたりする、先生が中心となって取り組む活動の場面も大切です。つまり、子どもが主体的に取り組む遊びと、先生が中心となって学級全体で取り組む活動とを組み合わせて、教育内容を計画しているのです。
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 次に、お子さんにあった幼稚園を選ぶということに話題を移しましょう。幼稚園では、就学までにどのような育ちを経験させるかといった、ねらいや内容は共通です。(文部科学省が『幼稚園教育要領』として定めています。)それを実現させるプロセスとして、どのような遊びや活動を通して行うかという点については、各園に任されているのです。これが、それぞれの幼稚園の教育方針や特徴となっている場合も多いかと思います。自然環境が豊かな園では、小動物の飼育や昆虫採集などが盛んですし、お米を育てて収穫した米を使った餅つきが行事に位置づいていることもあります。造形活動に重点を置いている園や、わらべうたを積極的に取り入れている園もあります。自由な遊びの時間と、先生が提案する活動の時間についても、そのバランスは園によって様々です。こうした幼稚園の特徴や重点を知るために、説明会に参加したり公開行事を参観したり、ホームページで情報収集したりすることは必要かもしれません。
 そのうえで、自分の子どもの個性とあうかどうか、相性を判断していくことになるのだと思います。「自然環境が豊かな園での生活を体験させたい」「遊びの時間がじっくりと保障されている園がいい」など、保護者として大切にしたいことをもとに、自信をもって幼稚園を選んでください。

 最後に一言…。子どもを育てる営みは、私たちの未来を創る偉大な仕事でもあります。苦労も多いですが、子どもが前よりも成長したことを実感できるのは、何よりも喜びとなります。でも、大人の思いと子どもの思いがずれているときや、子どもにどう接したらいいかわからないときもあって、苦しい場面や辛い場面もあることでしょう。幼稚園の先生は、保育の専門家です。子育ての悩みや喜びを分かち合いながら、ともに子どもたちの成長を考えていくパートナーとなってくれるはずです。保護者の方にとって、そうした子育ての味方や、同じ思いを共有できる仲間を得られる場所としても、幼稚園は大きな役割をもっているのです。子どものための幼稚園であるとともに、保護者のための幼稚園という観点でも、考えてみてはいかがでしょう。

田代幸代
東京学芸大学附属幼稚園 副園長
短大で保育者養成と私立幼稚園長の兼務職を経て、この4月から本園に復帰しました。子ども同士が関係性を深めていくプロセスに関心があります。家庭では娘(中一)とバトルする毎日です!

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