Vol.3 of 小金井子育て・子育ち支援サイト「のびのびーの!」

titlelogo.jpg

header_white.png
| はじめまして| このサイトについて | プライバシーポリシー| サイトマップ | お問い合わせ |  

tbar_01.jpg

kage_01.jpg

HOME > のびのびっコラム > Vol.3

【Vol.3】
子どもとの関わり力を高めよう~イクメンブームの中で

倉持清美

 「イクメン」はユーキャン新語・流行語大賞で、2010年のトップテンにも入り、今ではなじみのある言葉となってきました。厚生労働省は2010年から「イクメンプロジェクト」を立ち上げ、「イクメン」を推進しています。若いパパに「父子手帳」などを発行している行政も増え、乳幼児の特徴や関わり方を示して、「イクメン」を後押ししています。男性の育休取得率は、欧米先進諸国と比べればまだまだ低いですが、それでも2011年度には2.63%と過去最高になり前年度より1.25ポイント上昇しました(平成23年度雇用均等基本調査 厚生労働省)。実際に若い男性の育児への参加意欲は高く、東京学芸大学の男子学生の82.4%は、育児を妻と協力してする意欲を持っていました(榊原、2010)。
 このような状況ではありますが、少子化・核家族化の社会の中で、親になって初めて子どもとふれ合うというケースはまだまだ多いのです。少し古いデータですが、乳幼児の世話したことがないままに母親になった割合が、1981年に39.3%だったのが、2000年には64.4%に増加しています(加藤、2001)。父親のデータはありませんが、同様に、あるいは母親以上に子どもとふれ合う経験のないままに親になっているケースが多いことが想像できます。こうした現状を踏まえ、2012年度に改訂された家庭科の中学校学習指導要領では、幼稚園や保育園などで幼児とふれ合う体験を中学生にさせることが必修並みの扱いになっています。これは、幼い子との関わる経験を通して、子どもとはどんな存在なのか、どのように関わるとよいのかを義務教育の中で理解させることを狙っています。
novicolum003_1.png
 男性が育児に参加することに意欲的になっている現状の中で、更に子どもへの関わり力を高めていくことが子どもにとっては幸せなことでしょう。そのために、ここでは、子どもへの関わり力を高めるための4つのポイントをあげてみましょう。
 一つ目は、子どもは順序をもって成長するということを忘れないことです。子ども時代、特にここで取り上げる乳幼児期は、まさに様々な経験を積みながら大きく成長している途中にあります。ハイハイする前に歩くことはできないし、一語文や二語文を話さずにいきなり文章を話すことはできません。育ちには必ず順序性があるということを忘れないでいれば、子どもの育ちに対して、見通しをもって「待つ」ということができます。二つ目は、育ちには個人差があることを理解することです。同じ月齢であっても、兄弟姉妹であっても、同じ時期に同じことができるようになるということはありません。興味関心の持ち方の特徴はそれぞれ異なりますし、得意なことも違います。育ちには個人差があることを知っていれば、周りと比較して、「できない」とやみくもに叱ったりすることは意味のないことと気がつくでしょう。三つめは、子どものすべての行動には、その子なりの思いが込められている、という視点を持つことです。こうしたい、ああしたいという自分なりの思いをもっていても、それを表現する力が未熟だったり、思いを実現するためのスキルが乏しいのが子ども時代の特徴です。普段できることが、わざとできないように見えたり、物を投げたり叩いたりして一見わがままな行動のように見えても、子どもはそのような行動をとることで、自分の思いを何とかして伝えようとしているのかもしれません。その思いをすべて受け入れることはもちろんできませんが、周囲にいる大人が子どもの思いを代弁して子どもなりの思いを受けとめてあげたり、実現できる方法を示してあげることは、子どもを成長させていく上で、とても大きな力になります。そして最後の四つめは、子どもが周りにいる大人と信頼関係を結び、安心感をもてることが、子どもが成長していく上でのすべての基盤となるということです。これは、一番重要なことです。大人に守られているという安心感を持つことで、子どもは初めて外に向かって働きかける力を持つことができます。最初は親の膝の上から、安心して周囲に手を伸ばし、次第に膝から離れて周りを探索することができるようになれば、子どもはいろいろなことを発見することができますし、経験をすることもできます。それが、子ども達の様々な力を伸ばすことにつながっていきます。
novicolum003_2.png
 「イクメン」がブームとなってはいますが、まだまだ休みの日だけ子どもと関わる時間がとれる父親が多いようです。寝ていたいのに公園に渋々ついていく父親もいるでしょう。でも、折角ですから子どもといる時間を楽しんで下さい。子どものやっていることをよく見てみると、いろいろな発見があるはずです。そこに小さい頃の自分を見つけたり、先週よりはいろいろなことができるようになったことに気づいたり、子どもがこだわっていることが理解できたり、あるいは不得手にしていることに気づいたりするでしょう。気づけば関わり方もいろいろと工夫することができます。自分なりの特長を活かした工夫にチャレンジしてみて下さい。「子どもって、おもしろいなあ」と、きっと思えるはずです。

引用文献
榊原 有希子 (2010) 育児における大学生の父親役割意識調査、2009年度東京学芸大学卒業論文
加藤曜子(2001)児童相談所における児童虐待相談処理件数の増加要因に関する調査研究

倉持清美
東京学芸大学准教授 人文科学博士 就学前施設での子どもの育ちや、家庭科教育における保育学習を保育心理学の視点から研究している。大学生と高校生の生意気でおしゃれ命の娘がいて、いまだに振り回されている。実は、かまってもらっているのかも。。。


01hajimete_babo.jpg01hajimete_babo.jpgmainbo_white.jpg02soudan_babo.jpg02soudan_babo.jpgmainbo_white.jpg03wa_babo.jpg03wa_babo.jpg