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徒歩圏内に畑とお店と住宅街がぎゅっと集まる東京・小金井。
7人の子どもが、それらをつなぐ「野菜マルシェ」を開きました。
子どものやる気は、農、商、遊び場の専門家が支えてくれます。
保護者&市民レポーターが突撃取材、奮闘の模様をお届けします。

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はじまりは6月15日。のびのびーの!編集チームが農家みちの取材でポモナ農園におじゃましたときのことです。「夏休みに小金井の親子がバーベキューを楽しむ様子を取材させて下さい」。お願いすると、農園代表の横山さんはこう言いました。
 
●横山喜和さん
ポモナ農園代表 よこきファーム
http://pomonafarming.com/
「いいけど、バーベキューを好きなのは子どもよりむしろ大人なんですよ。子どもを主役にするなら、子どもバザー出店はどうですか。最近はマルシェっていうそうですね。夏野菜のトップシーズンはちょうど今。農業では、冬の種まきから夏の収穫まで、育てる歳月こそが大切です。でもこの夏やるなら収穫と販売だけにして、袋詰めやポップ制作もしてみてはどうですか。活動にはポモナ農園のクラブハウスを使って下さい。東京の畑が、みなさんの学びや交流の拠点になっていくといいなと思っています。けれど、このあたりは人通りは少ないな。売らせてもらえる場所があるといいんですが。」

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なるほど、名付けて「こども野菜マルシェ」! 人通りがあって子どもも安心…といえば、商店会のお祭りです。6月18日、編集チームは北大通沿いの商店会事務局におじゃましました。
 
●松井大平さん
ナンジャモンジャ京王通り商店会会長
https://www.facebook.com/keiodoori
「こども野菜マルシェですか。いいですね、やりましょう。来月、商店会の納涼祭りがあります。お祭りのにぎわい、夏の季節感を活かせば、野菜も売れるはず。袋詰めは商品化。ポップは広告制作。硬貨のざるは出納にあたるね。商店会と学校の協働では、出資から仕入れ、決算までやった授業もありました。お祭りではモノとカネが同時に動き、商いとはなにか、ばっとわかります。儲けは子ども仲間でわけ、子どもがそれぞれ自由に使うところまでやりましょう。働いたお金をなにに使うか。そこが人生の醍醐味だよね。納涼祭の出店者は地域の商店主ばかり。子どもたちの買い物は一緒に見守りますよ。」

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「畑」も「お店」もありました。けれどもうひとつ大切なのは、参加する「人」です。集められて作業する人ではなく、集まってきて仲間と課題に取り組みたい人こそ「マルシェ(市場)」にぴったり。子どもの主体性を遊びを通じて育ててきた団体といえば「こがねい子ども遊パーク」のみなさん。編集チームは貫井北町の事務所に相談にいきました。
 
●邦永洋子さん
こがねい子ども遊パーク代表
http://blogs.yahoo.co.jp/waratotsuchi
「畑は、子どもと遊びの観点からも、興味深い場でした。作業や仕事を、子どもは遊びとしてとらえます。育てられる側ではなく、育てる側に立ってみると、自然界も作物も自分の思うようにはいかない。それでも向き合う体験は親子にとって貴重です。子ども以上に親が、畑で作物に触れることで変わっていきますね。『ミニこがねい』でも農というテーマはずっとやりたかったのに、子どもがなかなか乗ってこなかったんですよ。お祭りのお店なら魅力は増すかしら。子ども主体に活動を進めたいんですか。プレーパークやミニこがねいに集う子には地域活動の経験が多くあります。野菜マルシェをやりたい子がいるか、子どもに尋ねてみましょう。」

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そんなわけで、マルシェをやりたい子どもたちがさっと集まりました。7月5日、公民館貫井北センターの創作室へ。
(保護者レポーター:りえぞう×まいこ×編集チーム)
 
小学生7人。高学年2人、低学年5人。違う学校、違う学年の子どもたちですが、それぞれに野望がありました。「おおもうけしてやまわけしたい」「野菜をとりたい」「お祭りで売りたい」「野菜を持ってかえりたい」。
 
子どもたちは考えました。お祭りで売れそうな野菜は「きゅうり、トマト(高学年)」「氷と水、クーラーボックスがいる(高学年)」「クーラーボックス、うちにある(低学年)」。子どもたちは、野菜の仕入れにお金が必要だと気付きます。「ここにいる大人に貸してもらい、おまけをつけて返す(低学年)」と資金調達の方法が提案されます。

仕入れのほかに経費がかかるという投げかけに「買ってきたときより少し高く売る(高学年)」。高く売るためにはセットにする方法があるらしいとの投げかけに「お味噌汁セット(低学年)」「夏カレーセット(低学年)」「冷やし中華セット(低学年)」「サラダセット(高学年)」「すきな野菜を選べる(高学年)」。低学年は発想が豊かで、高学年は思考力があります。

売る時には「旗を立てる(低学年)」「大きな声で案内する」「野菜の値段や種類などはりがみをする」「野菜かごをさげた売り子が売る」。工夫の案が広がりました。

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翌週7/11の日曜日。まずはポモナ農園にいって野菜を見学し、発注する野菜の種類と数を決めます。自分の売りたい品物を作るにはなにをいくつ収穫すればいいのかな? 

いざ畑へ向かうと、子どもたちの足取りが軽い! 期待感が高まります。畑では野菜を見て、触って、時には食べてみて。五感で感じながら子どもたちが横山さんの話をどんどん吸収していくのが分かります。やっぱり現場で実際に見るのは効果てきめんです。

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さっそくチクチクするなすのヘタを触ってしまいました!

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農家みちの直売所で「商品」として袋におさまった野菜と価格、店構えを見学します。

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さて、農園のクラブハウスに戻って、商品企画をします。進行は高学年。「作りたいセットはなんですか」。しかし低学年はワイワイガヤガヤ。

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「なすときゅうりでチクチクセット!」「全部合わせて美味しいセット!」。ノリだけでセット名を口にする低学年。それ売れるのかな? なんとなく決まらない感じ……。

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じゃあ実際に野菜をつめてみよう!
テーブルに野菜と袋を出した途端、みんなの手も頭も動きはじめました。
 
実は先週の子どもミーティングで、高学年が「じっさいに袋詰めできるサンプルの野菜や袋があるといい」と話していたのです。そこで編集チームから農園にお願いしてありました。その野菜が、まさに効を奏しました。

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袋に詰めながら、なかみが決まりました。内容を、今度は紙に書いていきます。

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ようやく「自分の売りたい野菜セット」が具体的になりました。見て下さい!

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が、それからがたいへん。必要な野菜の種類、野菜の数、袋の数、原価。4種類の数字をつきあわせて発注します。高学年の子どもたちは難なくこなしましたが、低学年には大人の手助けが必要です。
 
計算が出てくると頭パニックになって涙ぐむ子ども。うっかりツノを出し、算数を教えるオニになってしまう母。困っているところに、こがねい子ども遊パークの邦永さんの助け船が。こういうときはまた袋に入れなおして数えるんですって。親子の関係がさらさらになりました。さすが邦永さん。
 
親としては、自分の子どもも含めて、子どもたちを見守る客観性、待つ姿勢、子どもたちに考えさせるような丁寧な声掛けをつねに持って接していきたいものだなあと思いました。

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高学年がみんなの野菜仕入れ数と価格を取りまとめてくれます。「まずは正の字で数えよう」と横山さん。これは実用的なアドバイス。ぴったりと予算に収まりました。これなら仕入れができます。
 
ここまできて、やっとほっとできました。

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さて一週間がたちました。納涼祭りの前日の7月18日、子どもたちは軍手をし、雨がポツポツ降る畑で、野菜の収穫が始まります。

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「キュウリはハサミの長さより少し長いのがいいよ。」それなら長さの単位をまだ習っていない低学年でも目で見てわかります。ハサミを片手に長さをくらべれば、全員が真っ直ぐで長さの揃った売れ筋のきゅうりを収穫できるというわけ。

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だんだんプロの目になってきたね。

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欲しい野菜にぐっと手を伸ばします。

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「ミニトマトは1人10個採ろう。大きくてまーるいのと、切れ目が入っているのがあります。お客さんはどっちを買う?」農園の横山さんの声がけに「大きくてまーるいの!」と答える子どもたち。それからはひとつひとつ吟味して収穫しています。まず納得。そうすれば子どもでも指示なしで動けるようになります。

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先週、このとげが痛かったんだよな。
野菜の生命力を体感しました。今度は軍手もあるし注意深く。

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枝豆も茎にたーくさん実がついているのをよーく、よーく見て選びます。

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うんとこしょ、どっこいしょ!
ほかの子どもも応援に駆けつけます。

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「抜けたー!!」との声に、みんな笑顔になりました。根についた泥がお隣さんにかからないように、ていねいに落として収穫です。「枝豆は鮮度が勝負。売るぎりぎりまで根っこを水に張っておいた方が、より新鮮なのを提供できるけれど、どうする?」と横山さん。子どもたちはいろいろ考えた末、「明日までバケツに入れてから袋につめる!」の意見に挙手、挙手。枝豆の入る商品ははりがねでとめておいて、明日新鮮なのを詰め直すことになりました。
 
低学年はバッタも収穫します。バッタセット?

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子どもたちはこのころからぐっとなかよしになります。
低学年「バッタでーす」
高学年「わ、まだ持ってたのか」

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保護者レポーター、市民レポーターのみなさんもすっかり愉快な気分。

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地域のインフラとしての畑。
人々をつなぐ農業をめざして。
 
「ポモナ農園」は2013年築。五日市街道沿いにある会員制農園です。明るくモダンな建築にソファやキッチン、冷蔵庫、設備にシャワー室まで揃え、居住性を持たせた「クラブハウス」。庭にパラソルつきのチェアやテーブル、水場を備えた「BBQガーデン」。会員さんの毎日のお世話が行き届かないときも農業の専門家が一緒にしてくれます。
 
農や食を通じた交流を目的とする新業態の農園ですが、実は長らくこの地で農業を続ける「よこきファーム」の新規事業です。現在代表を務める横山さんが2012年に跡を継ぐことに。「ベッドタウン」だった小金井が、横山さんの職場となり暮らしの場となりました。それまでの横山さんは経営コンサルタントとして都心部に通勤し、小金井には眠るために深夜帰り。まさに「モーレツサラリーマン」だったのです。
 
農の魅力とはなんでしょうか。「達成感ですね」と横山さんはいいます。9千年にわたる農耕の歴史で、人々は来る年も来る年も作物を育て、収穫を喜びあい、共に祝ってきました。個人と地域社会に収穫の達成感を呼び戻し、共に祝うコミュニティの再生。これまで企業の組織と経営を支援してきた横山さんが、こんどは地域で、農業を通じて人々とコミュニティを支援しています。

「トマトは香り高く赤い。茄子のヘタはちくちく痛い。きゅうりはぽりっと瑞々しい。身体で体験した感覚は忘れません」と横山さん。野菜マルシェには初対面の多様な市民が集まりましたが、収穫してからは人々の足取りが軽く、表情は明るくなり、会話が増えました。作物の生きて育つ姿にその手で触れる時、子どもだけでなく大人も、この地で生きている実感を呼び覚まされるでしょう。

格安の流通品に勝る魅力を小金井の地場野菜が持つためには、東京の人々がもっと足を運ぶ畑になること。商品を安く買うだけの消費者ではなく、共に育て収穫を喜ぶ生活者であること。そこに都市と農業者の未来があります。ポモナ農園の挑戦とは、農耕という文化を守り、消費者を生活者へ立ち戻らせる変革にこそあるのかもしれません。

●横山喜和さん(よこやま・よしかず)
ポモナ農園代表 よこきファーム
http://pomonafarming.com/
小金井市在住。5年間イギリス留学ののち、11年間都内のコンサル企業に勤務。2012年に農業の道へ。2013年体験型農園ポモナを開園。農に関心を寄せる人々へ、畑とBBQスペースとクラブハウスを提供。宅地化の進む小金井で、農のある暮らし、農地のある都市を提唱する。弱点はおくら。ねばねばしているから。

[取材]保護者&市民レポーターのみなさん [企画/構成]小杉圭子

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